目次
施設から電話
買い物の最中の着信
「お食事も拒否している、水分も拒否、点滴も拒否
このままだと体力的にもちょっと・・・」
また拒否が始まったのか
更に衝撃的な発言
「万が一の場合の時を考えて、
エンゼルケアの服装
ご希望があればお伺いします。
何か着せたい服とかありますか？」
「エンゼルケア」
とうとうきたか
エンゼルケアとは、人が亡くなった際、死後処置のための身体清拭、その他処置
身支度として服の着替え、死に化粧などの処置のことをいう
母が亡くなった時
聞いていた言葉だったので
すぐその意味が分かった
「ご家族の顔を見せれば、
少しは食事召し上がるかもしれません。
なるべく早く来れますか？」
コロナ禍の時期
ここ1年半、面会は遠慮していた
早急に段取りを決め
面会の予約を取った
コロナ禍の時期
人数と子どもで面会が難しかったが
何とか承諾得た
1年半振りの面会当日
面会はいつも父のいる部屋ではなく
ビニールに覆われた別室での面会
車いすに座って来た父
ビニール越しに会った1年半ぶりの父の姿
身体も顔も痩せていた
ただ一つタイミング悪かったのは
寝ている時間だった
マイク越しに家族で大声出す
「おじいちゃん！起きろ」
と息子が大声で言っても起きず
やっと起きたかと思ったら機嫌悪し
あっという間に面会時間終了
帰り道
あの状態だとそろそろだね
などと家族と会話しながら施設を後にする
かつひら
